ジャクユウは「海のある奈良」とも呼ばれる歴史の町小浜(小浜市)にあります。
若狭おばまには数多くの寺社が残っており「海のある奈良」と形容されております。これらの寺社には奈良・平安時代からの仏像が伝世しており、千年を超える人々の信仰を肌で感じることができます。悠久の時をこえ人々の祈りのもと、若狭おばまの仏教文化は今も色あせてはいません。
もっとも古いものは、太良庄区正林庵に伝わる銅像如意輪観音半卦跏思惟像(どうぞうにょいりんかんのんはんかしゅいぞう)で8世紀の鋳造と考えられます。これ以降、9世紀から11世紀にかけて盛んに仏像が造られています。これらの多くは密教系寺院に伝わり、都で華開いた天台宗・真言宗の影響を受けていることが考えられます。伝世する千手観音立像・十一面観音立像の多さはその名残であり、多くが重要文化財にしていされています。
若狭おばまは土地的には狭いですが、天然の良港を持ち、都とは切ってもきれない物流の拠点でした。この都との深い関係から、このような仏教文化の受容が進んだと考えられます。各寺院に残る仏像は,都風の洗練された穏やかな仏像や、それを元に小浜で造られた素朴な仏像などさまざまです。しかしながらこれらの仏像は,当時の都人や小浜の人々の息吹が伝わる歴史遺産には変わりません。
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国分寺 薬師如来坐像
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